ランニング初心者の続けるコツ:週3・20分・ゆっくりが最短ルート

趣味

最初の壁は「やる気」ではなく継続です。張り切って距離やスピードを上げるよりも、週3回・20分・会話できるペースで続けるほうがケガが少なく、体力も安定して伸びます。ここでは1か月の進め方、フォームとシューズの基本、ケガ予防、習慣化の仕組み、天候不良時の代替メニュー、よくあるトラブル対処まで実務目線でまとめます。

まずは“会話ペース”で:強度の目安

  • 呼吸:息が弾むけれど短文なら話せる=OK。会話が難しいなら速すぎ。
  • 主観強度:10段階で5〜6。終わった後に「もう少しいけた」が理想。
  • 心拍の目安:最大心拍の60〜75%(測れなくても可。苦しいなら落とす)。

1か月プラン(週3・各20分)

  • Week1:ウォーク5分 → ジョグ10分 → ウォーク5分
  • Week2:ウォーク3分 → ジョグ14分 → ウォーク3分
  • Week3:ジョグ18分 → ウォーク2分
  • Week4:ジョグ20分(苦しければWeek3を継続でOK)

曜日を固定(例:火・木・土)。開始48時間以内に筋肉痛が強い日は無理に走らず、早歩き20分に置換して継続を優先します。

ウォームアップとクールダウン(合計5〜10分)

  • 始める前:その場足踏み1分 → 足首回し左右各30秒 → もも上げ20回 → 体幹ひねり20回。
  • 終わった後:呼吸が整うまで歩き、ふくらはぎ・前もも・お尻を各30秒×2。翌日の張りが激減。

フォームの基礎:楽に長く走るコツ

  • 姿勢:頭〜腰までを一本の柱に。軽く前傾(足1枚分)で体重移動。
  • 接地:かかとから体の真下に置くイメージ。前に踏み出し過ぎ=ブレーキ。
  • 腕振り:肘は90度前後、前は胸元・後ろは腰の少し後ろまで。肩を上げない。
  • 歩幅と回転:歩幅は小さめ、ピッチ目安165〜175。メトロノームアプリで確認すると安定。

シューズの選び方(失敗しない3条件)

  • サイズ:つま先に1cm余裕。夕方のむくみ時に試着。
  • 反り(ロッカー形状):つま先が少し反っている軽量クッションタイプが初心者向け。
  • かかと:ホールドが硬すぎないもの。かかとが脱げないか必ず試走。

ケガ予防:痛みが出る前にやること

  • 走量のルール:前週比は+10%以内。距離より回数重視。
  • 地面:最初は土やゴムチップの公園周回を選ぶ。コンクリ連続は脚に負担。
  • 補強:スクワット10回×2・ヒップリフト10回×2・カーフレイズ15回×2を週2回。
  • 睡眠・水分:就寝前コップ1杯、起床後コップ1杯。寝不足の日はウォークに置換。

習慣化の仕組み(“意思”に頼らない)

  • 時間固定:同じ曜日・同じ時間。カレンダーに“自分との予定”としてブロック。
  • 準備を前夜に:ウェア・靴下・イヤホン・鍵を玄関にセット。摩擦をゼロに。
  • ログは気分中心:距離より「今日の気分/睡眠/天気」を一言で。モチベの波が見える。
  • ご褒美の小分け:3回走れた週だけ好きなドリンク、など小さく。

天候不良時の代替メニュー(同じ習慣時間で実施)

  • 階段昇降:3分×5セット(間に1分歩き)。息が弾むレベルで。
  • 早歩き+軽い坂:20分。坂で心拍だけ上げ、関節負荷を抑える。
  • 室内:スクワット10・ランジ左右10・プランク30秒×3をサーキットで。

よくあるトラブルと対処

  • わき腹痛(サイドステッチ):ペースダウン→鼻から吸って口から長く吐く→体幹を軽くひねる。再開はさらにゆっくり。
  • すねの痛み:踏み込み過多・着地が前。真下接地を意識し、土の路面へ。痛みが続く日は歩きに置換。
  • 膝の外側がツル:走行後の太もも外側のストレッチを追加。フォームは歩幅を小さく。
  • マメ・爪トラブル:サイズ見直し。靴下は厚手のラン用に。爪は短く整える。

安全の基本

  • 夜は反射材・ライト必須。イヤホンは片耳 or 骨伝導で周囲の音を確保。
  • 身元情報(連絡先・持病)をスマホメモや紙で携行。交通量の少ないルートを選ぶ。

1ページまとめ(チェックリスト)

  • 週3・20分・会話ペース。曜日固定。
  • 前後5〜10分のウォームアップ/クールダウン。
  • シューズはつま先1cm余裕、軽量クッション。
  • 前週比+10%以内、土や公園周回を活用。
  • 雨や疲労時は早歩きや階段に置換。継続を最優先。

“速く”より“続く”が勝ち。1か月後、息が上がらず20分走れる自分に会えたら、次は距離を10〜15%だけ伸ばしましょう。焦らず、体と相談しながら積み上げていけば、走ることはちゃんと味方になります。